パフォーマンス測定
デバイスには、自身のパフォーマンスやフィットネスレベルの把握、記録に役立つ各種パフォーマンス測定機能が搭載されています。パフォーマンス測定機能を利用するには、光学式心拍計または別売のハートレートセンサーを使用して数回のトレーニングを行う必要があります。サイクリングパフォーマンスの測定には、心拍計に加え、対応するパワー計が必要です。
これらの機能はFirstbeat Analyticsにより提供·サポートされています。パフォーマンス測定機能について詳しくはGarmin.com/performance-data/runningをご参照ください。
注意: 初めのうちは測定値が不正確な場合があります。アクティビティを複数回行うことで精度が向上します。
VO2 Max: VO2 Max(最大酸素摂取量)とは、人が体内に取り込むことのできる酸素の一分間あたりの最大量です。単位はml/kg/分で、一分間で体重1キログラムあたり何ミリリットルの酸素を摂取できるかを表します。()
予想タイム: VO2 Maxとトレーニング履歴を基にレースの予想タイムを算出します。()
HRVステータス: 光学式心拍計で計測した睡眠中の心拍データを分析して、個人の長期的な平均心拍変動(HRV)に基づくHRVステータスを表示します。()
パフォーマンスコンディション: アクティビティ中のリアルタイムのコンディションを、ユーザーの平均的なフィットネスレベルと比較して評価します。パフォーマンスコンディションをトレーニングページのデータ項目に設定すると、アクティビティの開始から6~20分後に数値が表示されます。()
FTP(機能的作業閾値パワー): FTPの測定には、ユーザープロフィールの情報が使用されます。より正確なFTPを求めるには、測定テストを行います。()
乳酸閾値(LT): 乳酸閾値の測定には、別売のハートレートセンサーが必要です。乳酸閾値とは、筋肉が急激に疲労し始めるポイントを指します。心拍数とペースのデータを基に、乳酸閾値を測定します。()。
スタミナ: VO2 Maxと心拍データをもとに、リアルタイムのスタミナの推定値を表示します。アクティビティ中のデータ項目でスタミナの残量を確認できます。()
パワーカーブ: 継続的なパワー出力を時系列で表示します。前月、3か月、12か月のパワーカーブを表示することができます。()
VO2 Max(最大酸素摂取量)とは、人が体内に取り込むことのできる酸素の一分間あたりの最大量です。単位はml/kg/分で、一分間で体重1キログラムあたり何ミリリットルの酸素を摂取できるかを表します。つまりVO2 Maxは運動能力の指標であり、自身のフィットネスレベルを向上させるために増やす必要があります。VO2 Maxの測定には、光学式心拍計または別売のハートレートセンサーを使用します。デバイスでは、VO2 Maxをランニングとサイクリングで測定することができます。ランニングVO2 Maxを測定するには、心拍計を使用して屋外でGPSを受信してランニングアクティビティを実行します。サイクリングVO2 Maxを測定するには、心拍計と別売の対応するパワー計を使用して、屋外で一定の強度を維持してサイクリングアクティビティを実行します。
デバイスでは、VO2 Maxは数値とレベル別に分類されたカラーゲージで表示されます。Garmin Connectアカウントでは、フィットネス年齢などのVO2 Maxに関連するより詳細なデータを確認することができます。フィットネス年齢で、あなたのフィットネスを同性の異なる年齢層のユーザーと比較することができます。運動を継続すると、フィットネス年齢は徐々に下がる傾向があります。
パープル |
優れている |
ブルー |
優秀 |
グリーン |
良好 |
オレンジ |
ノーマル |
レッド |
不良 |
VO2 Maxのデータは、The Cooper Instituteの許可の上、Firstbeatにより提供されています。詳しくは付録に掲載のVO2 Maxレベル分類表()およびwww.CooperInstitute.orgをご覧ください。
ランニングVO2 Maxを測定する
ランニングVO2 Maxを測定するには、光学式心拍計または別売のハートレートセンサーが必要です。ハートレートセンサーを使用する場合は、センサーを体に装着して、デバイスとペアリングしてください。()
測定開始前にユーザープロフィール()と最大心拍数()を正しく設定してください。初めて測定したVO2 Maxは不正確な場合があります。デバイスにユーザーのランニングパフォーマンスを学習させるには、ランニングアクティビティを複数回実行する必要があります。ウルトラランまたはトレイルランでのランニングをVO2 Max測定から除外したい場合は、それぞれのアクティビティ設定でVO2 Maxの記録を無効にすることができます。()
- ランニングアクティビティを開始します。
- 屋外で10分間以上ランニングします。
- ランニング終了後、[保存]を選択します。
- UPキーまたはDOWNキーで画面をスクロールして、パフォーマンス測定結果を確認します。
サイクリングVO2 Maxを測定する
サイクリングVO2 Maxを測定するには、光学式心拍計または別売のハートレートセンサーが必要です。ハートレートセンサーを使用する場合は、センサーを体に装着して、デバイスとペアリングしてください。また、別売のパワー計がデバイスにペアリングされている必要があります。()
測定開始前にユーザープロフィール()と最大心拍数()を正しく設定してください。初めて測定したVO2 Maxは不正確な場合があります。デバイスにユーザーのサイクリングパフォーマンスを学習させるには、サイクリングアクティビティを複数回実行する必要があります。
- バイクアクティビティを開始します。
- 高強度で一定の運動を維持して、20分間以上ライドします。
- ライド終了後、データを保存します。
- UPキーまたはDOWNキーで画面をスクロールして、パフォーマンス測定結果を確認します。
予想タイムの精度向上のため、ユーザープロフィール()と最大心拍数()を正しく設定してください。
VO2 Maxとトレーニングの履歴を基に算出したレースの予想タイムを確認することができます。()数週間分のトレーニングデータを分析することで、予想精度が向上します。
- UPキーまたはDOWNキーを押して、パフォーマンスウィジェットを表示します。
- STARTキーを押します。
- UPキーまたはDOWNキーでパフォーマンス測定結果をスクロールし、予想タイムを表示します。
- STARTキーを押して距離別の予想タイムを確認できます。
注意: 初めのうちは予想の精度が低いことがあります。デバイスにユーザーのランニングパフォーマンスを学習させるには、ランニングアクティビティを複数回実行する必要があります。
睡眠中の光学式心拍計の測定値を分析して心拍変動(HRV)を表示します。トレーニングや身体活動、睡眠、栄養、健康習慣などのすべてがHRVに影響します。HRVの値は、性別や年齢、フィットネスレベルにより大きく異なります。HRVステータスのバランスが良いと、トレーニングとリカバリーのバランスが良く、心臓血管の健康状態が優れていて、ストレスからの回復力があるなど、健康状態が良い兆候であることを示します。HRVステータスのバランスが悪いと、疲労や十分な回復の必要性、高いストレスなどの兆候を示します。HRVステータスを表示するには、睡眠中にデバイスを装着し、デバイスに3週間分の安定した睡眠データが保存されている必要があります。
カラーゾーン |
ステータス |
説明 |
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バランス |
7日間の平均HRVがあなたのベースラインの範囲内です。 |
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アンバランス |
7日間の平均HRVがあなたのベースラインの範囲を上回っているか、下回っています。 |
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低 |
7日間の平均HRVがあなたのベースラインの範囲を大きく下回っています。 |
なし |
悪い ステータスなし |
あなたのHRVの値は、あなたの年齢の標準の範囲を平均的に大きく下回っています。 ステータスなしが表示される場合は、7日間の平均値を算出するためのデータが不足していることを示します。 |
デバイスをGarmin Connectアカウントに同期すると、現在のHRVステータスや傾向、学習のためのフィードバックを確認することができます。
HRVとストレススコア
3分間の安静中の心拍変動(HRV)を分析して、総合的なストレスのレベルを測定することができます。トレーニング、睡眠、栄養、日常のストレスなどがランナーのパフォーマンスに影響します。ストレスのレベルは1~100の数値で表され、1はストレスがとても低く、100はストレスがとても高い状態を示します。ストレスのレベルを把握することで、ハードなトレーニングのために体の準備が整っているか否かを判断するのに役立ちます。
ストレススコアを確認する
この機能を利用するには、Garminのハートレートセンサーが必要です。測定を開始する前に、心拍計を体に装着して、デバイスとペアリングする必要があります。()
ヒント: ストレススコアは毎日決まった時間に同じコンディションで測定することを推奨します。
- 必要な場合、STARTキーを押して[追加]>[ストレススコア]を選択し、ストレススコアのアプリを一覧に追加します。
- お気に入りに設定する場合、[はい]を選択します。
- ウォッチフェイスページでSTARTキーを押して、[ストレススコア]を選択し、STARTキーを押します。
- 3分間体を安静にし、測定します。
ランニングやサイクリングなどのアクティビティ中のペースや心拍数、心拍変動をリアルタイムで分析して、現在のパフォーマンスをユーザーの平均的なフィットネスレベルと比較して評価します。この値は、ユーザーのVO2 Maxのベースラインからの偏差のパーセンテージと近似します。
パフォーマンスコンディションの数値の範囲は、-20~+20です。アクティビティを開始してから6~20分後に数値が表示されます。例えば、数値が+5のとき、あなたの体は休息が取れてリフレッシュし、ランやライドに適した状態であることを示します。パフォーマンスコンディションをトレーニングページのデータ項目に設定することで、アクティビティ実行中に数値をモニターすることができます。パフォーマンスコンディションは、疲労のレベルのインジケーターにもなり、特に長距離のランやライドの終盤でコンディションを把握するのに役立ちます。
注意: ユーザーのランニング·サイクリングの能力の学習に必要なVO2 Maxの測定には、心拍計を使用して複数回のランまたはライドを実行する必要があります。()
パフォーマンスコンディションを確認する
この機能を利用するには、光学式心拍計または別売のハートレートセンサーが必要です。
- トレーニングページに[パフォーマンスコンディション]のデータ項目を表示します。(のカスタマイズ、19)
- ランまたはバイクのアクティビティを開始します。
開始6~20分後にパフォーマンスコンディションの数値が表示されます。
- トレーニングページのデータ項目上で数値を確認します。
FTP値を確認する
FTP(機能的作業閾値パワー)を測定するには、あらかじめ別売のハートレートセンサーとパワー計をデバイスとペアリングして()、VO2 Max()を測定する必要があります。
FTPの測定には、ユーザープロフィールの情報とVO2 Maxの測定値が使用されます。心拍数とパワーを計測しながら一定の高い強度のバイクアクティビティを実行すると、FTPが自動検出されます。
- ウォッチフェイスページからUPキーまたはDOWNキーを押して、パフォーマンスウィジェットを表示します。
- STARTキーを押します。
- UPキーまたはDOWNキーでFTPを表示します。
FTPは、パワー出力の測定値(単位はw/kg)とカラーゲージで表示されます。
パープル |
優れている |
ブルー |
優秀 |
グリーン |
良好 |
オレンジ |
ノーマル |
レッド |
一般 |
ヒント: パフォーマンス通知機能により新しいFTP値が通知されると、新しい値に更新するか、更新せず現在の値を維持するかを選択することができます。
FTP測定テストを実行する
FTPの測定には、あらかじめ別売のハートレートセンサーとパワー計をデバイスとペアリングして()、VO2 Max()を測定する必要があります。
注意: FTP測定テストは約30分を要するハードなワークアウトです。測定テストは、平坦な道が多く、徐々に強度を上げながらご自身のベストパフォーマンスで走れるコースで実施してください。
- ウォッチフェイスページでSTARTキーを選択します。
- サイクリングアクティビティを選択します。
- MENUキーを長押しします。
- [トレーニング]>[ワークアウトライブラリ]>[FTP測定テスト]の順に選択します。
- 画面の指示に従い操作します。
走行を開始すると、デバイスにワークアウトのステップの持続時間と目標、現在のパワーが表示されます。テストが完了すると、メッセージが表示されます。
- 測定テストが完了したら、クールダウンを行い、タイマーを停止してアクティビティを保存します。
FTPは、パワー出力の測定値(単位はw/kg)とカラーゲージで表示されます。
- 次のオプションを選択します。
- [ OK ] 検出されたFTP値に更新します。
- [キャンセル] 検出されたFTP値に更新せず現在のFTP値を使用します。
乳酸閾値とは、乳酸が血液中に蓄積し始める運動強度のことを言います。ランニングでは、この強度レベルはペースや心拍数、パワーで推定されます。ランナーが乳酸閾値を上回る強度でトレーニングを行うと、急激に疲労し始め、運動を維持できなくなります。経験豊富なランナーの乳酸閾値は、おおよそ最大心拍数の90%程度の心拍数での運動強度で、ペースにすると10 kmまたはハーフマラソンを走行するペースに相当します。一方、平均的なランナーの乳酸閾値は、最大心拍数の90%を大きく下回る強度となります。乳酸閾値を知ることで、どのくらいハードなトレーニングが自分に適しているかがわかったり、レースでペースアップするタイミングの参考となったりします。
乳酸閾値の心拍数は、ユーザープロフィールに手動で入力することもできます。( )自動検出機能をオンにすると、アクティビティ中に乳酸閾値を自動的に記録されます。
乳酸閾値の測定テストを実行する
乳酸閾値を測定するには、別売の胸部ベルト式心拍計が必要です。測定を開始する前にセンサーを体に装着してデバイスとペアリングする必要があります。()
乳酸閾値の測定には、ユーザープロフィールの情報とVO2 Maxの測定値が使用されます。心拍数を計測しながら一定の高い強度のランニングアクティビティを実行すると、乳酸閾値が自動検出されます。
ヒント: 正確な最大心拍数とVO2 Maxの測定には、心拍計を使用して複数回のランニングアクティビティを実行する必要があります。乳酸閾値が検出されない場合は、手動で最大心拍数の設定値を下げてください。
- ウォッチフェイスページでSTARTキーを押します。
- アウトドアランニングアクティビティを選択します。
測定テストは、GPSを利用します。
- MENUキーを長押しします。
- [トレーニング]>[ワークアウトライブラリ]>[乳酸閾値テスト]の順に選択します。
- STARTキーでアクティビティのタイマーを開始して、画面に表示される指示に従い、ワークアウトを実行します。
ランニングを開始すると、デバイスにワークアウトのステップの持続時間と目標、現在の心拍数が表示されます。テストが完了すると、メッセージが表示されます。
- 測定テストが完了したら、アクティビティのタイマーを停止してアクティビティを保存します。
乳酸閾値が初めて検出されたときは、その値を基に心拍ゾーンを更新するか確認するメッセージが表示されます。初回の検出以降は、新しい乳酸閾値が検出されると、新しい値に更新するか否かを確認するメッセージが表示されます。
VO2 Maxと心拍データに基づくアクティビティ中のリアルタイムスタミナを確認できます。()
- MENUキーを長押しします。
- [アクティビティ&アプリ]を選択します。
- ランまたはバイクのアクティビティを選択します。
- アクティビティ設定を選択します。
- [トレーニングページ]>[追加]>[スタミナ]の順に選択します。
- UPキーまたはDOWNキーでスタミナページの表示位置を変更します。(任意)
- STARTキー押して、プライマリスタミナの残量の表示方法を選択します。(任意)
- アクティビティを開始します。()
- UPキーまたはDOWNキーでトレーニングページをスクロールしてスタミナページを表示します。
① |
スタミナの残量をパーセンテージ/距離/時間で表示 |
② |
潜在的なスタミナ |
③ |
現在のスタミナ 赤: スタミナが消耗しています。 オレンジ: スタミナが安定しています。 緑: スタミナが回復しています。 |
パワーカーブを確認するには、過去90日間以内でペアリング済みのパワー計を使用して最低1時間以上のトレーニングを行っている必要があります。()
Garmin Connectアカウントでワークアウトを作成できます。パワーカーブとは、継続的なパワー出力を時系列で表示したものです。前月、3か月、12か月のパワーカーブを表示することができます。
- Garmin Connect Mobileアプリでを選択します。
- [パフォーマンス統計]>[パワーカーブ]の順に選択します。